前尼崎市議会議員 寺坂よしかず

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2013年9月 第2回定例会 一般質問

約 24 分
2013年9月 第2回定例会 一般質問

2013年9月 第2回定例会 一般質問
【質問項目】
■市長の政治姿勢について
■組織について
・審議会・協議会委員の人選について
■安心安全について
・治水対策について
・市役所の安全対策について
■市域空間の有効活用について
■教育環境の整備について


■市長の政治姿勢について
【質問】市長の政治姿勢についてお伺いしてまいります。
ことしの4月から新しい総合計画がスタートしました。それと同時に新しい行財政計画もスタートしています。また、部門別計画等も順次検討が進んでおり、続々と総合計画とのすり合わせが行われて展開していくことになると期待しています。
さまざまな政策が展開される中で、私が一番懸念をしているのが尼崎版グリーンニューディール--以下AGNDと呼びます--についてであります。もともとAGNDは市長マニフェストに掲げられ、政策策定され推進していらっしゃいますが、いまいち具体的に進捗が感じられないのが率直な感想であります。
AGNDは、環境と産業の共生、地域経済の好循環を目指した取り組みを行うことで市内の環境の向上、地域経済の活性化、新規事業、雇用等の創出を行い、コンパクトで持続可能なまちを実現することが目的とされています。そして、一般的なグリーンニューディールとの違いに、尼崎ならではの取り組みを推進すると記載されています。
また、4つの視点と地域経済循環のイメージとして、1、市民のライフスタイル変革や事業活動における環境配慮の促進、民間のエコ需要を喚起、2つ目として、まちづくりや公共施設整備などにおける行政主体での環境配慮の率先推進、公共のエコ需要を喚起、3つ目に、環境配慮の需要に応える産業支援や新たな起業・産業化への支援、需要に応える供給を促進、4つ目に、地域資源を生かした環境保全・創造への取り組みの促進、市民・事業者のエコ意識・行動の変革を促進とあります。そのような方向性を中心に現在事業推進しているのは、太陽光発電設備への投資や街路灯のLED化、環境に対する啓発事業が中心となっています。
しかし、忘れてはならないのが、この政策は経済政策であるということです。経済政策というならば、経済効果が発生し、市内企業が潤わなければ経済対策とは言えないのではないでしょうか。そこでお伺いいたします。
尼崎版グリーンニューディールという政策パッケージを展開していますが、市内経済に対して経済効果として具体的にどの程度貢献しているのか、お聞かせください。具体的な経済効果金額を示していただきたいと思います。また、影響額がまだ算出できていないのであれば、想定目標をお聞かせいただければと思います。

【答弁】森山経済環境局長
尼崎版グリーンニューディールにつきましては、地域経済の好循環を図ることを目的に、関係部局の事業をパッケージ的にまとめ取り組んできたところでございます。
本市が実施する産業施策の効果につきましては、例えば、企業の新製品開発支援では製品が売れてから初めてわかるものであり、その効果のあらわれる時期がさまざまで、直ちに数値化することは難しい面もございます。
現時点において尼崎版グリーンニューディール全体の経済効果を測定することは困難ではございますが、平成24年度決算での事務事業評価における一時的な経済効果で申し上げますと、家庭用省エネルギー機器の設置に係る補助や街路灯LED化など市が投資した約7,800万円に対し、設備設置に係る投資総額として約4億600万円の効果があったと算出しております。
なお、今後、尼崎版グリーンニューディール全体での経済効果について、よりわかりやすく有効な指標を検討してまいります。

・組織について
【質問】次に、組織についてお伺いいたします。
審議会・協議会委員の人選についてお伺いいたします。今回の議会で、付属機関等の取り扱いについて一定整理するという報告を受けておりますが、私は、ことしの代表質疑で、各種施策の策定や実施に対してパブリックコメントの募集や各種アンケート、調査等を通じて広く直接住民意見を聴取する機会がふえており、市民の代表である議会としての政策提言よりも民意を得ていない者の意見が優先されるような状況になっているのではないかという危惧感について質疑を行いました。
審議会や協議会の設置は地方自治法第138条第4項に定められており、組織については第202条第3項で定められています。しかし、それ以外の詳細は各自治体ごとに定められており、他都市では市税などの未納がないことを参加資格の条件にしているところもあります。
また、先ほど述べたように、各種施策の策定や実施に対してパブリックコメントの募集や各種アンケート、調査等を通じて広く直接住民意見を聴取する機会が増加していることを踏まえると、幅広い市政に対する市民としての責務である選挙への投票を行っているかどうか等も要件に含めることが適当ではないかと感じます。つまりこれは、投票にすら行っていない委員が市政について影響力のある発言を行うことが適切ではないと考えるからであります。そこでお伺いいたします。
納税を適切に行っていることや選挙に参画していることを委員選任のための公募条件として付することについて、当局の御見解をお聞かせください。

【答弁】吹野総務局長
納税を適切に行っていることや選挙に参画していることを委員選任のための公募条件として付することについて、当局の見解はどうかというお尋ねでございます。
議員御指摘のように、委員の人選に当たりましては市民の義務として滞納者でないことなどが、より市民から信頼を得られる要素の一つではないかと考えられます。しかしながら、公募条件につきましては当該付属機関の設置運営の趣旨、目的に照らして定めているところでございまして、滞納や選挙参画の有無などについては、個人のプライバシーや権利に関する部分もありますことから、新たに公募条件とすることは必ずしも適さないと考えております。
今後につきましても、当該付属機関の設置運営の趣旨、目的に照らす中で、運営に当たって最善かつ的確な効果が得られる委員選任となりますように努めてまいります。

■市域空間の有効活用について
【質問】次に、市域空間の有効活用についてお伺いしてまいります。
本市は、50キロ平米というコンパクトな市域の中に13の鉄道駅があり、大阪、神戸という日本を代表する大都市への交通アクセスについても非常に利便性が高い地理的要件があります。その上、45万人がそのコンパクトな市域に暮らしています。確かに、45万人という人口が暮らすには面積的に見ると非常に狭いと思われるかもしれません。物理的な狭さをカバーするためには空間を有効活用していかなければなりません。この視点がまちづくりであり、この中で、行政が管理する土地、建物を一元管理し、空間の有効活用をしていくのがファシリティーマネジメントであり、現在策定が進んでいる公共施設マネジメント計画であります。
「尼崎市の公共施設の現状と課題」によると、本市は、約396万平米の土地と延べ床面積で約189万平米の建物を保有しているとされています。そして、その建てかえ費用は総額5,100億円を超え、本市一般会計の約2.6年分という巨額のコストが見込まれています。
しかし、現在の財政状況ではその全てを維持することは難しく、人口減少社会が進展している中でこれまでと同じ施設規模が必要かといえばそうではなく、時代に合った規模にしていくことが、住む人々の数や財政状況、時代的要因、環境的要因からも必要であると考えられます。
本市の公共財産に区分される延べ床面積161万1,210.56平米中、市営住宅は44.5%、そして学校、幼稚園は40.1%を占めており、その2つの施設で約85%を占めています。つまり、この2つの施設をどのようにしていくのかということを考えることが、今後の本市の財政面だけはなく、まちづくり面からも大きな影響をもたらすと考えられます。
まず、公共用地の中でも非常に大きな面積を占める公営住宅について伺ってまいります。
私は、平成22年9月議会で初めて公営住宅について質問を行いました。そして継続して質問を続けていますが、なかなか議論がかみ合わないことが多く、一歩ずつでも進めていかなければ本市の将来の財政に大きな影響を与えることになるため、根気強く議論を続けてまいります。
まずは、住宅戸数のあり方についてであります。
平成22年9月の質問で、市営住宅管理戸数は、ほかの自治体と比較、市内の空き家率の状況、今後の建設管理経費などを含めた上で適正と考えるのか、また、市営住宅は現在の財政状況、将来需要推計をもとに適正コストの算出や整備計画の策定が必要と考えるがどうかとの問いに対しまして、都市整備局長は、住宅更新、修繕経費を考慮すると見直すべき課題であると認識されており、策定中であった住宅マスタープラン改定検討会議の中で、市営住宅の適切な管理戸数のあり方についても議論し、適正戸数については、維持管理経費なども考慮しつつ、将来的な需要と供給のバランス、民間住宅の空き家状況なども見きわめながら検討していくとの答弁でありました。
そしてその後、平成24年6月議会で、策定された住宅マスタープラン2011に基づき質疑を行いました。マスタープラン2011の中では、検討中であった適正戸数について、本市の市営住宅全体のストック数は1万戸を超えたものであり、全国の中核市や類似都市と比較しても多くの管理戸数を有する状況となっている。結果、市営住宅の維持、管理に係る費用が増大してきている中で、昭和40年代に建設された市営住宅が一斉に更新の時期を迎えるため、今後建てかえに取り組んでいかなければならない。将来にわたる財政負担の点から、震災前には9,000戸程度の管理戸数であったことを踏まえ、今後建てかえを進めることによって一定の確保された住宅を供給するとともに、管理戸数の漸減を図っていくとの記載がありまして、全国の中核市や類似都市と比較して多くの管理戸数を有していると述べながら、目標が震災前の9,000戸という数に近づけていく旨の表記が矛盾していることから、議会におきまして、本市の財政状況を考慮すると、すぐに難しくとも他都市並みに住宅管理戸数を持っていくべきだと考えるけれども、当局の御見解をお聞かせくださいという質問を行いました。
それに対しまして「本市の市営住宅につきましては、昭和40年代に建設された全体の約4割を占める住宅が一斉に更新の時期を迎えるため、今後建てかえに取り組んでいかなければなりません。昨年3月に策定した住宅マスタープランにおいては、集約的な建てかえを進めることにより、管理戸数の漸減を図るということにしておりますが、あわせてやはり入居者の意向や建てかえ後の住まい確保にも十分考慮する必要があると考えております。現在武庫地区にある建設が最も古く老朽化が著しい時友、西昆陽、宮ノ北の3住宅を対象に、建てかえに向けた検討を鋭意進めているところでございます。市営住宅の管理戸数のあり方につきましては、長期にわたる建てかえ事業を進める中で、将来的な社会経済情勢やその時点における需要と供給のバランス、住宅ストックの推移に加え、本市の財政状況等についても十分考慮しながら検討していくべき課題と考えております」と、質問や課題をなぞるような答弁をされて終わってしまいました。このような経過を踏まえてお尋ね申し上げます。
本市の適正戸数について、難しい問題と逃げずに、他都市の現状の戸数や具体的なデータに基づき適正戸数を求めることが必要とありますが、御見解をお聞かせください。

【答弁】芝都市整備局長
本市の市営住宅は、広く住宅困窮者を対象とした一般公営住宅は5,340戸でございますが、それ以外に、地域改善や改良事業などのまちづくりによって建設したものが4,615戸、災害公営住宅が902戸ございますことから、市営住宅の全体の戸数が1万857戸となり、他都市に比べて多くなっております。
住宅マスタープランにおきましては、市営住宅の管理戸数を震災前の9,000戸程度の水準を目安に漸減していくことといたしております。
今後、毎年の退去率や建てかえ後の住まいの確保も考慮しながら市営住宅の集約、建てかえを進めることによりまして、9,000戸程度まで管理戸数を減らしていくことといたしております。

【意見】グリーンニューディールのことなんですけれども、これ自体すごく、多分一般的にわかりにくい政策だと思います。ただ、原子力の問題やさまざまな問題の中でクリーンエネルギーというものがすごく注目をされてくるので、恐らく尼崎としても、何らかの方策を伴うことによってグリーンニューディールに対して一定効果というものが出てくるかと思います。
ただ、なかなか投資効果、事務事業評価の一部ですけれども、7,800万円の投資金額で2億600万円ということの御答弁ありましたが、多分まだまだこのようなものではないと思いますし、あと、直接尼崎版ということであるならば、尼崎ならではの産業の中小企業に本当に経済効果として舞い込むような形での推進や事業構築というものを支援していただくような具体的な施策を展開していただければと思います。期待しております。

【質問】審議会、協議会の人選のところで納税の義務、未納ではないことを条件に付するということなんですけれども、やはり市民の代表として市政に参画し、事業に対して、これから展開される施策に対して意見を述べることについてその資格ということが、我々は選挙を経てこうして市民の代表として意見を述べる形をとっていますけれども、じゃ公募された皆さんはどういった形でそれを担保しているのかということは、募集して作文やいろいろなものを書いて当局が選ぶ、ちょっとうがった見方をすると恣意的な選ばれ方をしているのではないか、また、そのような形で本当にそういった人たちが市民の声の代表としていいのだろうかということが疑問になってきます。
 だからこそしっかりと、ほかの任せる側の市民としてきちっとした人を選んでいるんだなということで、参加条件などについてはしっかりと整備する必要があるということから今回この質問をしたんですが、本当に、選挙というのは行かない自由というのも権利ですので、ある部分はあるかと思いますけれども、納税という部分では本当に入れなくていいんでしょうか。これについてはちょっと再答弁いただけますでしょうか。お願いします。

【答弁】吹野総務局長
公募条件に選挙参画の有無を入れることにつきましては、先ほども御答弁させていただきましたとおり、個人の権利の問題もあり難しいと考えております。
滞納の状況につきましては、例えば納税証明を求めるかなど事務手続面あるいは市民感情の面で課題があるものと考えておりますが、市税を滞納している者を公募委員から除外する要綱を策定している自治体もあるというふうに聞いておりますので、その趣旨でございますとか、あるいは証明の方法等につきましては研究してまいりたいというふうに考えております。

■安心安全について
・治水対策について
【質問】安心・安全についてお伺いしてまいります。
まずは、治水対策についてお伺いいたします。昨日も多くの議員の皆様が質問をされていた部分と重複する部分もあるかもしれませんが、私の思いですのでそのまま読み上げさせていただきます。
ことしも非常に暑い夏が続いておりました。その一方でゲリラ豪雨の発生も非常に多く、短時間で大量の雨が降ると、全域市街化された本市では排水がしっかりとしなければ市民生活に大きな影響を及ぼします。
そんな中で、先月の25日に発生した豪雨は、本市の各下水道施設で観測した時間最大雨量は、富松中継ポンプ場で87.0ミリを筆頭に、栗山中継ポンプ場では85.0ミリ、尾浜中継ポンプ場でも75.0ミリとなっており、本市が下水道整備の基準とする6年確率の1時間当たり46.8ミリを大幅に超えた大雨でした。また、昨年策定された下水道ビジョンでは、10年確率の51.7ミリに基準を引き上げましたが、それさえも大きく超えている状況であります。
市域の多くのエリアが海抜ゼロメートル以下となっている地理的条件の中で、下水道の排水能力は水害に直結する大きな問題となります。そこで、まずお伺いいたします。
近年の突発的なゲリラ豪雨の発生状況を鑑みると、現行の想定では対応が難しいと考えますが、御見解をお聞かせください。

【答弁】芝都市整備局長
昨日もお答え申し上げましたが、下水道中期ビジョンにおきまして、計画降雨強度を6年確率の46.8ミリから10年確率の51.7ミリへと引き上げることを目標とした浸水対策に取り組むことといたしております。
具体的には、今後、雨水の河川への放流をふやすための雨水ポンプの増強、下水管渠の流下能力をふやすための増補管の整備、大雨のときにその一部を一時的にためるための雨水貯留管の整備などに取り組んでまいりたいと考えております。また、下水道の排水能力を超える超過降雨対策といたしまして、学校や公園などでの雨水貯留の方法について、今後、庁内関係各課と連携して検討してまいりたいと考えております。

【質問】今回の水害の中で、本市は歴史的に水害に悩まされ続けてきたことを思い出しました。そして近年、東日本大震災による津波被害の想定などに対しても注目が集まる中、私が住む地域でも昨年、津波想定の防災講演会を行ったところ、非常に多くの地域の皆さんが参加をされました。それだけ住民としても関心が高いということのあらわれであると感じました。東日本大震災の影響で津波被害に対する意識が高くなっており、津波高に対する関心が高くなっています。
一方で、本市の地理的要件を考えると、排水ポンプの故障が発生すれば排水することができないため、長時間建物の上等に避難しておかなければなりません。そこでお伺いいたします。
 本市の地理的要件では、ポンプ場のポンプがとまると排水されませんが、耐震性、浸水対策や停電などとまらない対策はどの程度しているのか、お聞かせください。また、県の施設などについても適切な管理を申し入れることが必要と考えますが、御見解をお聞かせください。

【答弁】芝都市整備局長
まず、耐震対策及び津波等による浸水対策につきましては、平成24年度までに全市の全下水道施設についての耐震診断を終了し、平成25年度はこの結果を踏まえまして浸水対策も含めた下水道施設耐震補強計画を策定予定であり、今後、国等から示される予定の指針に準拠し、計画的に耐震補強及び浸水対策に取り組んでまいりたいと考えております。
また、ポンプの停電対策につきましては、受電設備や発電機設備の二重化や、改築時に電気設備を地下から地上へ移設することを実施してまいりました。
県の武庫川下流流域下水道につきましては、関係する尼崎市、西宮市、伊丹市、宝塚市の4市で武庫川下流流域下水道事業促進協議会を設置いたしまして、兵庫県などにも出席を求め意見交換を行うなど、より適切な施設管理等が行われるよう取り組んでいるところでございます。

【質問】次に、先日、ある地域の町会長さんとお話をしていたとき、地域として会館に備蓄を行う必要があると考えているので地域独自で進めていきたいというお話をいただきました。しかし、食料備蓄は賞味期限の問題、その他の物品についても使用期限があるので、地域だけで行うためには非常にコストがかかってしまいます。
一方、現在の本市の備蓄の数量につきましては、地域防災計画には具体的な数量の記載はありませんが、食料及び生活必需品の確保については、最低1日3食分、市内で3万食を備蓄していると伺っております。そこでお伺いいたします。
このような地域独自の防災意識の機運が高まっていることに対し、地域と一体となって備蓄も進めていただくため、防災備蓄に対する補助制度の創設などを検討するべきと考えますが、御見解をお聞かせください。

【答弁】衣笠防災担当局長
災害時の備蓄品の配備につきましては、昨日も御答弁させていただきましたが、現在、備蓄のあり方、量、品目、保管場所など全体的に見直しを行っているところであり、その見直しにおいて地域における備蓄のあり方についても考えてまいりたいというふうに思います。

・市役所の安全対策について
【質問】次に、市役所の安全対策についてお伺いをいたします。
7月12日、宝塚市役所内におきまして、税金を滞納し銀行口座を差し押さえられたことに起因し、火炎瓶による市役所放火事件が発生いたしました。この事件により6人の方が負傷したほか、事務室は消失し、被害額は2億数千万円に及ぶとの報道がありました。
これまで、本市においては幸いにもこうした事件に発展するケースはないものの、基礎自治体の業務は生活に密接に関連する仕事が多く、そのため、窓口で大きな声を出したりする事例がよく見受けられます。本市でも同じような事件が起こる可能性も十分に考えられます。
そこで、全庁的にヒアリングをお願いし、昨年度、主な窓口において、わかっているだけでも警察に応援を求めたケースが4件、それに至らないまでも窓口において大声でどなられたというケースが300件を超えており、トラブルは頻繁に発生しているとのことでした。
現在、市では、こうした苦情者への窓口対応については、新規採用の職員研修や係長研修、また窓口を担当する職場単位での研修など、機会を捉えて研修を実施されているようであります。また、宝塚市役所の事件を受けて、警察の職員を講師に招き、不当要求行為人の対応についての研修を予定されるなど、職員の窓口での対応という部分について一定迅速な方策を講じるとのことですので、今後も引き続き、こうした取り組みを進めていただきたいと思います。
ただ、宝塚市の事件の場合、火炎瓶によって一瞬にして事務室が火に包まれる中、来庁者や職員がいち早く安全な場所へ避難することができたため、人的な被害が大きくならずに済んだことは不幸中の幸いでありますが、職員研修などのソフト面の対応だけでは、窓口で応対する職員も少なからず不安が残る部分もあろうかと思います。そこでお伺いいたします。
宝塚市の事件を受けて、尼崎市では特に市民窓口の安全対策として庁舎管理面、つまりハード面からどのような対策を考えておられるのか、お聞かせください。

【答弁】塚本資産統括局長
宝塚市の放火事件につきましては、来庁者が市税収納課の執務室へ火炎瓶を投げつけ火災が発生し、市庁舎1階部分2,200平米の約3分の2が焼損し、数人のけが人が出たというものでございます。
これを受けまして、本市では現在、市民利用の多い部署においては非常通報システムの設置や消火器の増設について検討を進めているところでございます。また、宝塚市役所での事件発生後の対応といたしましては、全所属に対しまして消火器等の配置の確認及び避難通路の確保について通知をいたしまして徹底いたしましたほか、先行的に、本庁南館2階に配置しております税務管理部のフロアにつきましては、南側の東西のバルコニーに避難ばしごを設置するとともに、通常使用する通路以外での避難通路を確保したところでございます。

【質問】先ほど1問目でお伺いした市域の有効活用について、2問目に入らせていただこうと思います。
やはり戸数の管理の部分についてはなかなか9,000戸という数字、この9,000戸という数字が本当に適正なのかということに対してすごく私としては疑問があります。私のほうから、管理コストの一つの提案をさせていただきたいと思います。
住宅マスタープラン2011の他都市における市営住宅管理戸数の比較によると、尼崎市の平成22年4月1日現在の人口が46万1,820人で世帯数が20万8,635世帯、公営住宅の管理戸数が1万813戸となっています。これに対して、尼崎市を除く39市の中核市の平均では、平均人口として40万7,224人、世帯数が17万1,808世帯で、公営住宅の管理戸数が4,686戸となっています。また、中核市の中でも類似の中核市7市の平均で見ると、人口が49万5,899人で世帯数が20万3,779世帯となり、管理戸数が4,858戸となります。この2つのデータを参考に読み取ると、本市と同じ規模の自治体ならば5,000戸程度の市営住宅管理戸数となることがわかります。つまり、本市が目指すべき住宅管理戸数は5,000戸程度とみなすことができます。
しかし、やみくもに5,000戸にすべきというのではありません。本市は、18年前の阪神・淡路大震災の影響で災害住宅を900戸程度整備した地域事情もあることから、5,000戸を基準値と捉え、地域事情の約1,000戸をプラスアルファと考え、6,000戸を本市の管理戸数目標とすべきであると考えます。そこでお伺いいたします。
今提示した6,000戸という管理戸数を本市として目標の管理戸数とすることについて、当局の御見解をお聞かせください。

【答弁】芝都市整備局長
管理戸数の削減に当たりましては、まず耐震性に課題のある中層ラーメン構造の住宅2,668戸の建てかえを順次実施し、現在準備を進めております時友などの3団地の建てかえを中心に約800戸を削減することといたしましております。
また、市営住宅の毎年の退去者はおおむね400戸程度であり、その一方で、住宅困窮者に対しまして一定空き家募集を行う必要もございます。こうしたことから、御提案の6,000戸にするには約5,000戸の削減が必要であり、非常に困難な目標であると考えております。
なお、現時点におきましては当面の目標を9,000戸といたしておりますが、長期の目標につきましては将来的に検討していく必要があると考えております。

■教育環境の整備について
【質問】次に、教育環境の整備についてお伺いしてまいります。
今回の選挙戦を通じて、学力の向上と生活保護の適正運用に対して非常に改善を求める声を多くいただきました。具体的に、教育分野の課題でもよく意見をいただいたのが中学校給食の実現です。初当選の方もいらっしゃるので、私が過去から質疑を行ってきた前提について共有したいと思います。
平成22年度に文部科学省が学校給食の実施率について調査をしたデータによると、公立中学校全国9,930校中82.4%で完全給食が実施されています。このように全国では主流となっている中学校給食ですが、阪神間ではなぜか導入率が低く、西宮市と宝塚市で実施されているものの、実施されていない芦屋市では昨年の5月に給食実施決定され、伊丹市でも市長選挙の公約として盛り込まれて、状況が変わってきています。
稲村市長も、中学校給食に対して、中学校においても小学校と同じような給食を実施することが望ましいと考えていると答弁していますが、現在の厳しい財政状況では課題が大きいとし、中学校弁当事業を全ての中学校で早期に実施することを目指していると一貫して答弁されています。
このような質疑が行われてきており、ことし3月の我が会派新政会の代表質疑の中で、中学校給食の方向性を定めるために市民に対してアンケート調査を実施することについての御意見を伺ったところ、県内の近隣市の情報を収集するとともに、本市における中学校での給食のあり方についてアンケート調査の実施も含め研究してまいりたいとの答弁がありました。ここでお伺いいたします。
平成27年度末に耐震の対策が終了することから、平成26年度にアンケートの実施を行い、平成27年度に中学校給食の導入検討を行う機関を設置、検討を行い、平成28年度にモデル事業の予算計上を行うというようなスケジュールで進めてはいかがかと思いますが、当局の御見解をお聞かせください。

【答弁】徳田教育長
これまでにも御答弁申し上げてまいりましたとおり、食育の観点からも、中学校においても小学校で実施しているような給食の実施が望ましいと考えております。また、平成25年度に入りまして、中学校長や教員及び教育委員会事務局職員で近隣市の中学校給食の視察を行うなど、中学校における給食がどうあるべきか研究を進めているところでございます。
また、現在、平成27年度を目途に学校耐震化事業に全力を挙げて取り組んでおり、その後も尼崎養護学校市内移転事業、老朽化した学校施設への対応や学力向上対策など多くの課題があるため、限られた財源を有効活用する上で優先順位を設けて対応していく必要があると思っています。
そうしたことから、現時点では、中学校給食事業についてのみ直ちにスケジュールを定めて取り組んでいくことは難しいと考えております。

【質問】教育環境の向上については、1問目の市域の有効活用とも関連をいたします。なぜなら、学校施設は、先ほど1問目にもお伝えしたように、公営住宅に次ぐ市域面積を占める施設だからであります。つまり、学校統廃合は今後の本市の政策推進のキーポイントであるとも言えます。学校施設の統廃合については、過去の質問で推進方法についても提案を行いましたので、統廃合が進むことを前提とした上で新しい考え方を示したいと思います。それは、学校施設を地域コミュニティーの中心核とする方向性で整理するということであります。平成19年8月に尼崎の社会教育委員会議が提言した小学校区学習センター構想を基本政策として、今後、公共施設の課題で上がってくるであろう福祉会館の建てかえ問題についても同時に解決するという政策パッケージであります。
小学校区学習センター構想とは、住民が相互に実生活に即した地域課題や生活課題を解決するための学び合いを継続し、ひいては自己の人格的成長と地域コミュニティーの高揚に寄与することを目指す構想であります。具体的な提言内容として、地域住民による運営、学校施設の管理の一元化等についてまとめられています。
学校施設は、言うまでもなく平日の午前、午後の時間帯は子供たちが使用することになり、土日祝日と夜間は使用されていません。施設の利用の効率性の側面から見ると非常に非効率です。この部分を活用し、地域で一体管理することがメリットの一つであります。課題となるのが教室の机等に残してある子供たちの荷物ですが、これについてはロッカーエリアを整備するなどして対応が可能だと考えます。
また、今後進んでいく公共施設の最適化の中で、福祉会館の建てかえコストについて課題となるはずであります。今後、地域の皆さんの意見を聞いていかなければなりませんが、学校施設を地域の方に利用してもらうことで福祉会館の課題も一定整理できると考えます。
現在、福祉会館は、地域の連協、すなわち社会福祉連絡協議会が管理を任されています。この維持費については、貸し館業務をしながら各連協が運営経費を捻出しています。ところが、この収入の柱である葬儀利用が、時代の変遷によってセレモニーホール等を利用することがふえているため下がっています。ゆえに、維持費を捻出するのが非常に難しくなってきています。このような地域側の実情も加味しながら考慮していただければと思います。
最後に、ことしの予算議会で問題となった学校校庭の有料化についても、地域一体管理を推進することで運営等についても見直しができるのではないかと考えます。ここでお伺いをいたします。
今申し上げたような形で、学校統廃合が前提とはなりますが、小学校区学習センター構想を基本ラインとしながら、福祉会館等を集約し、学校施設を地域のコミュニティーの中心に据えていく政策についての当局の御見解をお聞かせください。

【答弁】徳田教育長
小学校は地域住民にとって最もなじみのある施設であり、校区におけるつながりは、子供や保護者同士などの若い世代の参画が期待できるものであるとしております。一方で、御質問の学校施設をコミュニティーの中心として地域の福祉会館のような機能まで担わせるかどうかにつきましては、多様な単位のコミュニティーの連携による地域づくりを基本的な考え方とする本市といたしましては、関係部局や学校現場、地域関係者も含めた方向性の議論が必要であると考えております。
いずれにいたしましても、校区単位の結びつきを地域の自主的な学習の枠組みとして強化することは、小学校区を中心とした新たなコミュニティーの創出や地域活動の広がりが期待でき、町会単位の既存のコミュニティーの枠組みと相互に補完し合いながら地域全体のコミュニティーの強化に結びつくものと認識しております。

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